NotebookLM、ChatGPT、Claude——。便利なAIツールが増えて、「作った資料をリンクひとつで共有できる」機能を使う場面も多くなりました。
ところがこの共有リンク、「リンクを知っている人だけが見られる」と思っていたら、実は誰でも検索で見つけられる状態だった、ということが起こり得ます。
今回、自社のセキュリティ点検のためにこの仕組みを調べたところ、経営者の方にぜひ知っておいてほしい事実がいくつか見つかりました。
実際に検索してみると、他人の資料が出てくる
Googleには「site:」という検索方法があります。特定のサイトの中だけを検索できる方法です。
たとえばAIチャット「Claude(クロード)」には、AIに作ってもらった資料やミニアプリを「公開」できる機能があり、公開されたものには claude.ai/public/〜 というURLが付きます。そこでGoogleで site:claude.ai/public と検索してみると——見ず知らずの誰かが作った資料やアプリが、タイトル付きでずらっと出てきます。

作った本人は「リンクを送った相手だけが見ている」つもりかもしれません。でも現実には、検索した第三者が中身を確認できる状態になっているのです。これはClaudeに限った話ではなく、共有リンクを発行できるツール全般で起こり得ることです。
なぜ「リンク共有」が検索に載ってしまうのか
理由はシンプルです。「リンクを知っている人だけ」という設定は、いわば”合言葉方式”だからです。
- リンクのURL自体には、鍵がかかっていません
- 受け取った誰かがそのURLをブログやSNS、社内wikiなど「インターネット上のどこか」に貼ると、検索エンジンの巡回ロボットがリンクをたどって見つけます
- 一度見つかれば、検索結果に表示されるようになります
つまり、リンクを渡した瞬間から、そのリンクがどこに転載されるかは自分ではコントロールできないのです。
「公開」と「リンクを知っている全員」の違い
NotebookLMには、共有設定として「制限付き」「リンクを知っている全員」「公開」の3段階があります。YouTubeにたとえるとわかりやすいです。
| 設定 | YouTubeでいうと | 実態 |
|---|---|---|
| 制限付き | 非公開 | 指定した相手だけが見られる |
| リンクを知っている全員 | 限定公開 | 一覧には載らないが、URLが出回れば誰でも見られる |
| 公開 | 公開 | 最初から誰でも見つけられる前提 |
注意したいのは真ん中の「リンクを知っている全員」です。「公開」との違いは**「積極的に見つけやすくされるかどうか」だけ**で、「守られているかどうか」の違いではありません。URLが外に出れば、実質的には公開と同じです。
会社で決めておきたい3つのルール
AIツールの共有機能そのものは非常に便利です。怖がって使わないのはもったいない。大事なのは、社内で線引きを決めておくことです。おすすめは次の3つです。
1. 顧客情報・社外秘を含むものは、リンク共有を使わない
相手のメールアドレスを指定する共有(制限付き)だけを使う。図面、見積、顧客名の入った資料をAIツールに読み込ませている場合は特に要注意です。
2. リンク共有は「明日ホームページに載っても困らない内容」だけにする
リンクを渡した先での転載は防げません。「出回っても問題ないか?」を共有前の判断基準にします。
3. 定期的に共有状況を棚卸しする
各ツールの共有一覧を月1回など決めて見直し、不要になった共有はオフにする。NotebookLMの場合、共有を「制限付き」に戻せば、すでにリンクを知っている人も以後アクセスできなくなります。
まとめ
- 「リンクを知っている人だけ」は、鍵ではなく合言葉。出回れば誰でも見られる
- 「公開」との差は見つけやすさだけで、守られ方は同じ
- 顧客情報はメールアドレス指定の共有に限定し、共有状況は定期的に棚卸しを
AIツールの導入が進むほど、こうした「設定ひとつの差」が会社の信用に直結します。自社では大丈夫か不安な方は、AIツールの導入支援・社内ルールづくりのご相談も承っています。